「紙を42回折ると月に届く!?」~指数関数の不思議~」(数学科の授業①)

今回は、数学Ⅱの授業を少しご紹介します。

テーマは「指数関数の導入」。

でも、いきなり数式を並べるのではなく、まずは身近な「紙」を使って、指数の世界を体感してもらいました。

授業では、1枚の折り紙を半分に折っていくと、どれくらいの厚さになるのか?という問いかけからスタート。

実際に折ってみると、6回、7回あたりで限界を迎えてしまいました。 そう、紙って意外とすぐに折れなくなるんです。

でも、ここからが数学の面白いところ。

「もし、理想的にずーっと半分に折り続けられたら、何回で月に届くと思う?」と聞いてみると、想像もつかないような回数を思い浮かべる生徒もいれば、そもそも届くはずがないと感じる生徒も。 そこで、実際に計算してみました。
紙の厚さを0.1mm、月までの距離を38万km(=380,000,000,000mm)とすると…

なんと、たったの42回で月に届くんです!

この結果には、生徒たちもびっくり。

計算の結果に納得しつつも、どこか現実味が感じられず、不思議そうな表情を浮かべる生徒もいました。

確かに、数が大きすぎてイメージが湧きにくいですよね。

でも、ここが数学の魅力のひとつ。
現実では不可能なことも、数学の世界では自由に考えることができるんです。

紙を42回折るなんて現実にはできないけれど、指数関数の力を借りれば、理論上は月にだって届いてしまう。 「数学って、ちょっと不思議で、でも面白い」
そんな感覚を、生徒たちが少しでも感じてくれていたら嬉しいです。