4/8 45期生入学式を挙行しました
4月8日午後、満開の桜が咲き誇るなか、45期生入学式を挙行しました。新入生の皆さんには、西寝屋川高校でさまざまな経験を積み、今日咲く桜のごとく、3年後には夢の花がいっぱい開くことを願っています。以下に校長式辞を記します。
ただいま入学を許可された182名の皆さん、入学おめでとうございます。皆さんの入学を待っていたかのように、今年は校内の桜が、入学式を迎える今日まで、美しく咲き続けています。そして、淀川を渡る春風にも、皆さんを包み込むような暖かさが感じられるこの佳き日に、地域の小中学校の校長先生方をはじめ、ご来賓の皆さま方のご臨席を賜り、ここに本校四十五期生の皆さんを迎えたことを心から嬉しく思い、歓迎いたします。保護者の皆さまにおかれましても、お子さまのご入学、誠におめでとうございます。心よりお祝い申しあげます。
本校は、昭和55年、大阪府立で130番めの高校として、ここ寝屋川市葛原の地で産声をあげました。地域や保護者の皆さまにご支援をいただきながら、「自律」「協調」「進取」を校訓として、自ら考え行動できる人、他人のことを考えられる優しい人、新たなことにも積極的に取り組む人の育成をめざし、一人ひとりの生徒に寄り添いながら教職員一丸となって取り組み続け、45年めを迎えたところです。
今日から新入生の皆さんは、西寝屋川高校の歴史に、新たな時を刻むこととなります。歴史を作る主人公は、もちろん皆さん自身です。これからの高校生活においては、楽しいことばかりではなく、ときには苦しいことや、辛いことがあるかもしれません。しかし、すべての経験は皆さんにとっての財産です。どのような経験も、間違いなく皆さんに力を与えてくれることでしょう。皆さんには、それらの経験をありのままに受け入れ、糧としながら、大きく成長してほしいと願っていますので、高校入学にあたり最も考えてほしいことを話します。それは、「自分自身を大切にしてほしい」ということです。
皆さんは、歌手の美輪明宏さんを知っていますか。今年で御年89歳。シャンソン歌手であり、舞台俳優としても永年活躍を続けてきた人ですが、彼は次のように言っています。「野に咲く花にも役目があります。この世に必要でない人はいません。それに気付くかどうか。それが大事なのです。」さて、皆さんの良さとは何でしょうか。皆さんは自分自身の良さに気付いていますか。皆さんは、ほかの誰とも異なる「オンリーワン」の存在です。誰かと比較して「優れている」とか「劣っている」といったモノサシで測るものではありません。皆さんそれぞれにおいて、自分にしかない特別な価値、それが「オンリーワン」の価値です。どうか「オンリーワン」の自分を大切にしてください。
しかし、勘違いは禁物です。「自分を大切にする」のは、「自分を甘やかす」ことではありません。常に「自分にできることは何か」を考え、実行してください。それが、本校校訓の1つめである「自律」です。また、自分を大切にするとともに、周りの友だちや先生方、家族など、それぞれの個性を尊重しながら協力すること、それが2つめの校訓である「協調」です。そして、3つめの校訓「進取」とは、「進んで取る」と記し、これまでの自分に満足することなく、新しいことにもチャレンジしながら成長を続けることをいいます。これこそが、真の意味で「自分を大切にする」西寝屋川高校生としての姿ではないでしょうか。
幸い西寝屋川高校には、自分を大切にし、新たなことにチャレンジできる仕掛けがたくさんあります。授業や学校行事のみならず、図書館や一人一台端末を活用することで新たな知見を得たり、部活動に打ち込んだり、さまざまな活動をとおして、可能性を大きく広げることができます。どうか自分の力を信じてください。これからの長い高校生活において、悩んだり、迷ったりするようなこともあると思いますが、そんなときは、いつでも西寝屋川高校の先生方を頼ってください。先生方は、皆さんが歩むべき方向を、皆さんと一緒に考え、応援してくれるはずです。3年後、皆さんが成長した姿となることを大いに期待しています。
結びになりますが、これまでお子さまを支え応援してくださった保護者の皆さまにおかれましても、本日は誠に喜ばしい日かと存じます。これから3年間、お子さまの成長を願い、学校と保護者の皆さまが同じ方向を向き、教職員一同、責任をもってお子さまを支えてまいります。どうか、温かいご支援とご協力をいただきますよう、お願いいたします。
希望にあふれ、限りない可能性を秘めた新入生の皆さんにとって、これからの高校生活が充実したものとなりますことを心から願い、式辞といたします。
令和6年4月8日 大阪府立西寝屋川高等学校長 谷廣 進一